桃の葉を蒸留器に入れる
2018-06-17

綺麗な桃の葉っぱの蒸留水が出来ました。すどう農園さんと農的生活の入り口へ!

相模原市で自然栽培農家を営む「すどう農園」さんに教えていただいた「桃の葉っぱの蒸留水作り」。ほぼ定員いっぱいの方にお集まりいただき、楽しく開催いたしました。

採れたて桃の葉

机の上には桃の葉っぱがたくさん。須藤さんが農園から持ってきてくれた無農薬桃の葉です。

須藤さんの説明風景

挨拶も早々に、すぐさま始まった蒸留水作り。

桃の葉を蒸留器に入れる

お越しいただいた方から順番にちぎっていただいた桃の葉を、銅で出来た蒸留器に入れて水を加えます。火をかけるとすぐに漂ってくる桃の葉っぱの良い香り。

蒸留器ベトナム産

その上に、管が伸びた半円形の蓋をして、横に冷却用のコップを置きます。

蒸留器全景

奥のひょうたん型で桃の葉を煮ると、その蒸気が管を通って手前の銅制のコップに運ばれます。ここに冷却水を入れると、蒸気が冷えてまた水になるという仕組み。

少しづつ蒸留水が出てくる

そうして出来た蒸留水を、ゆっくりと溜めていきます。

蒸留の様子

みなさんで協力しながら作業を行ったので、後半はすっかり手慣れた様子でした。蒸留はとてもゆっくり行われるので、冷却水を何度も変えながら溜まっていくのを待ちます。

須藤さんによるスライドの様子

その間に、すどう農園さんで行われている「里山の農業」とはどのようなものか、野菜の種にはどのようなものがあるかなどをスライドで見せていただいたり

色とりどりのハーブ

須藤さんが農園から摘んできてくれた各種ハーブでお茶を入れたりしながら、皆さんで「農的生活」とは一体どのようなものなのか少しづつ話していきました。

ハーブに群がる様子

農業に関心がある方は増えてきていますが、縁も無ければ土地も経験も無いという方も多いと思います。「農業を始めたい」と言うと、そんな簡単なものではない。と言われてしまうこともしばしば。それでは、私たちはどのように農業に関わっていくことが出来るのでしょうか。

そんな疑問に対して、須藤さんから「農家=農的暮らし」というわけではない。というお話を伺いました。

専業でやるのも農だし、兼業でやるのも農。仕事をしながら休日にベランダで野菜を育てるのも農。というようにグラデーションがあるのが農的暮らしです。

あるいは、今回のテーマである『桃』のことを考えてみたとき、これ一つとっても様々な使い道があることに気が付きます。

単純にその実を食べる。あるいはそれを加工してコンポートやタルトにすることも出来る。葉っぱは今回のイベントのように蒸留水にすることが出来るし、その木の幹にミツバチの巣箱をかけることだって出来る。

そのようにして、一つのものが様々な役を果たすことが出来る。それが「農的生活」なのではないかとのお話に、思わず膝を打つ思いでした。

農業を生業にすることにこだわらず、自分の出来る範囲で農に触れる。そしてその農の在り方はこちらの視点次第でとても多様なものになる。農について、自分なりにもっと触れて考えてみたいなと思った須藤さんからのお話でした。

お茶目な須藤さん

真面目な話をしていただいているかと思いきや、ふと見ると花を鼻につけていたお茶目な須藤さん。

ご自身が都会からの就農組であり、やはり農的生活にシフトするまでに時間がかかったという経験から、その入り口を提供したいという思いを持っていらっしゃいます。

今回のイベントも「桃の葉の蒸留水作り」がメインではありますが、じつはここを入り口に農的生活へ一歩踏み出せるようにという思いが込められていました。

一番水と二番水

そうこうしている間に、コップ2杯分の蒸留水が完成。色が濃い右のコップがはじめに蒸留したもので、左が2番目のもの。色も香りも随分違いました。

蒸留水出来ました

これを小瓶に取り分けて、桃の葉っぱの蒸留水の完成!お肌を優しくケアしてくれて、あせもにも効くというので、これからの季節にぴったりです。

ご希望の方には余った桃の葉や、蒸留過程で出来た桃の煮汁もお持ち帰りいただき、あっという間に過ぎた桃三昧の2時間。まだまだお話を伺いたいという気持ちが残る中、会は終了となりました。

あくまでも、この会は「農的生活」へシフトしていくためのほんの入り口。蒸留水を使いながら、自分なりの農とはなにか、少し思いを馳せるきっかけとなれば幸いです。

「すどう農園さんと農的生活の入り口へ」、次回は秋に開催する予定です。マイお香作りがいいかなと考えておりますので、発表まで乞うご期待!

下記に、すどう農園さんに関するリンクを掲載させていただきますので、今回イベントにお越しいただけなかった方も是非ご覧ください。

須藤さんが主催する、首都圏から日帰りできる農業体験・野菜づくりの教室「さとやま農学校」は特におすすめです。

前向きに会を盛り上げていただいたご参加の皆様、惜しみなく色々なお話をしてくださった須藤さん、どうもありがとうございました。またどこかでお会いしましょう!

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●須藤さんの想いが満載のHP、必見です。https://www.sudofarm.net/%E8%BE%B2%E5%9C%92%E3%81%AE%E3%81%94%E7%B4%B9%E4%BB%8B/

●すどう農園さん主催の「さとやま農学校」について
https://www.sudofarm.net/satoyama-organic/


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