2019-04-19

ほんの100年前の日本の暮らし 民映研映像作品 連続上映会

(写真 ©民族文化映像研究)

かつて日本にも、電気やガス、水道などが通っていない時代がありました。そう書き始めるとはるか遠い昔のことを指しているように思いますが、ご存知の通り日本の近代化が急速に進んでいったのはここ100年程度のことです。

ほんの少しだけ振り返れば、そこには自然の恵みを活かして暮らす日本人の姿があり、古くから引き継がれてきた私たちの基層文化を窺い知ることが出来ます。

今回は、自然とともに生きる文化を映像で記録・研究する「民族文化映像研究所」さんのドキュメンタリー映像を見て、思い思いに話しあう連続上映会を企画しました。

見ると誰かと話をしたくなる映像作品ですので、15名の少人数制で開催します。日曜夜に少しだけ日本の昔にタイムトリップしにいきましょう!

▷現在決定している上映作品と日程、参加費
・5/19(日) 椿山 ~焼畑に生きる 参加費1,500円 *満席となりました
・6/16(日) 秩父の通過儀礼 その1+その2(2本立て) 参加費2,000円
・7/21(日) うつわ 食器の文化 参加費1,500円

▷時間と会場
いずれも、18:30受付開始 19:00開始 21:00終了、国分寺カフェスロー2階 WSスペースにて

※お飲み物を飲みながらのご参加もOKです。
ご希望の方は当日にカフェにてご注文ください。ビールやワイン、コーヒーなどの注文が可能です。その際は少し余裕をもってお越しいただければ幸いです。

▷定員
15名様まで

▷お申込み方法
下記、それぞれのフォームからお申込みください。
・5/19(日)「椿山~焼畑に生きる」

©民族文化映像研究
5/19専用申込みフォーム *満席となりました

・6/16(日) 秩父の通過儀礼 その1+その2(2本立て)

©民族文化映像研究
6/16専用申込みフォーム
*満席となりました。増席検討中ですので、決まり次第再募集します。

・7/21(日) うつわ 食器の文化

©民族文化映像研究
7/21専用申込みフォーム

<会の進め方について>
映像を皆さんで一緒に見て、その後に感想などをシェアする時間を取ります。といっても堅苦しく行うつもりはありませんので、思い思いにリラックスしてお話出来るようにしたいと思います。

映像だけ見たいという方は、映像だけ見てお帰りいただくということも可能ですので、どうぞご希望の参加方法でお越しください。

<5/19 椿山~焼畑に生きる上映作品について>
民映研さんがFBで紹介されている作品紹介が素晴らしいので、まずこちらをご紹介させてください。
https://www.facebook.com/1589550734592252/videos/1650950135118978/

四国の小さな「椿山(つばやま)」という集落で、焼畑を中心に生活を続けてきた人々の様子が収められた作品です。ここでどのような暮らしが営まれてきたのか、今では見られなくなってしまったその風景はどのようなものか、与えられた場所で生きるということはどのようなことかー

民映研さん連続上映会の第一番目には最適な作品だと思いますので、是非お越しください。

下記に、民映研さんが書かれている作品解説を掲載させていただきますので、合わせてご参考にしてください。

*作品解説 https://www.facebook.com/1589550734592252/videos/1650950135118978/
より)

椿山(つばやま)は、四国の最高峰石槌山の南方、急峻な渓谷奥の斜面にある戸数30戸ほどの小集落である。平家落人伝説も伝わる。その椿山は、雑穀主体の焼畑作業を営々と続けてきた。これは、椿山の焼畑を中心にした一年の生活と人々の生きざまを、4年間にわたって記録した長編である。

焼畑は第二次大戦後まで全国各地で行われていたが、1950年代に入って急速に消えていった。しかし、椿山の人々は焼畑を続けてきた。その椿山の生活の大きな支えとなってきたのがミツマタ栽培である。春、焼畑地全域にミツマタの花が咲く頃、その刈り取りと皮剥ぎ作業が行われる。ミツマタは和紙、ことに紙幣の原料である。

ここの焼畑には、前年の夏に木を伐って春に焼く「春山(はるやま)」と、夏に木を伐ってすぐ焼く「夏山(なつやま)」とがある。3年から5年作物を作って山に返し、20~30年の周期でもとの場所に帰る。作物はヒエ、アワ、大豆、小豆、トウモロコシ、ソバ、タイモ(サトイモ)などで、土地の高さや陽当たりなどの条件によって、その作付け順序が決まる。

夏。突如、強烈な雨台風が椿山を襲った。周囲の山や谷、そして集落の足下も崩れ、その打撃のために生活のリズムが翌年夏まで完全に狂ってしまった。

再び焼畑作業が始まり、作物の豊饒を願う虫送りの行事や、中世の踊念仏を髣髴させる太鼓踊りのある氏仏(うじぼとけ)のまつり、先祖まつりなども復活する。椿山には、11の先祖組があり、それは、焼畑を軸にしたここの社会生活の基礎単位である。
また、隣村からはるかに遠い地にある椿山には、昨今の日本人がややもすれば忘れがちなものが多々ある。例えば、明日への備え。各家の倉には山と積まれたヒエの俵がある。ヒエを必要とする時代は過ぎ去ったのに、である。

収穫の秋、タイモを堀り、アワやソバを刈り、豆を引く。そして味噌や豆腐を作る。

満山の紅葉ののち、椿山に雪の季節が来る。

 

<6/16以降について>

月に一度か、2ヵ月に一度の開催を考えています。
6、7月まではこちらで上映作品を決定しましたが、8月以降はご参加いただいた皆様と一緒に相談して決めて開催していく予定です。一緒に見たい作品があれば是非お知らせください。


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